インターネットを使っているときに、突然大きな警告音とともに「ウイルスに感染しています」といった画面が表示されることがあります。
驚いてしまうのは当然ですが、落ち着いて対処すれば被害を防げることがほとんどです。
ただし、指示どおりに電話をかけたりアプリを入れてしまうと、思わぬ支払いトラブルや情報漏えいにつながる危険があります。
偽セキュリティ警告は、本物の感染とは限らず、電話や操作を促すための仕掛けである可能性があります。焦らず画面を閉じ、必要に応じて相談窓口を活用することで、被害を最小限にできます。
本記事では、よくあるサポート詐欺の手口から、被害に遭ってしまったときの対処、実際に相談できる窓口までをまとめて紹介します。
- 偽セキュリティ警告やサポート詐欺の典型的な特徴
- 画面が出たときにすぐ実践できる安全な対処法
- 被害後の対応や相談先として利用できる公的窓口の情報
怖い表示に見えても落ち着いて対処すれば大丈夫なので、一緒に安全な対処方法を確認していきましょう。
サポート詐欺とは何か?典型的な特徴と最新動向
編集部突然の警告画面は驚きますよね。焦らなくて大丈夫です。
サポート詐欺は、パソコンやスマートフォンを使っているときに、偽セキュリティ警告を表示して不安を煽る手口の一つです。
「ウイルスに感染しました」「今すぐサポートに連絡」といった偽警告画面を使い、利用者を電話や外部アプリに誘導してしまうことが一般的に見られます。
最近では広告経由で突然画面が切り替わったり、操作不能になるケースもあり、手口が高度化しています。
偽の警告画面は、実際にウイルス感染していなくても表示されることがあります。
ここでは、サポート詐欺がどのように発生し、どんな特徴があるのかを落ち着いて理解できるよう整理していきます。
急増する偽セキュリティ警告の背景
編集部なぜこんなに増えてしまったのかと不安になりますよね。
偽セキュリティ警告が増えている背景には、広告ネットワークの悪用や、不正サイトへの誘導が一般的に確認されています。
検索結果の広告や、次ページへ進むボタンに見せかけた画像をクリックすると、偽警告画面へ飛ばされる例もあります。
また、スマートフォンでも同様の偽警告が表示されるようになり、若い世代の相談も増えています。
このように、広告やサイト閲覧をきっかけに偽警告が突然出てしまう状況が広がっています。
典型的な手口(偽警告画面・警告音・電話番号表示)
編集部あの大きな警告音…驚いてしまいますよね。
サポート詐欺では、偽警告画面を突然表示し、画面いっぱいに「ウイルス感染の可能性があります」「サポートセンターへ連絡してください」といったメッセージを出す手法が一般的です。
さらに大きな警告音を流し、利用者の不安を強めて冷静な判断をしづらくさせるケースが確認されています。
偽警告画面には、実在する企業のロゴが使われる場合もあり、信じてしまいやすいことが特徴です。
表示された電話番号に連絡すると、有償サポートや遠隔操作を促されることがあります。
こうした流れで個人情報や金銭を奪われる被害が一般的に発生しています。
最新の手口(全画面化・操作不能化・常駐化など)
編集部閉じられなくなる画面は、とても怖く感じますよね。
2024年から2025年にかけて、新しいタイプの偽警告画面が各地で確認されています。
画面が全画面表示になり、ブラウザが閉じられないように見える仕組みが悪用されています。
一部では操作不能になるメッセージが表示される例もあり、強い不安を与える構造になっています。
また、過去にインストールしたアプリや拡張機能が原因で、警告画面が繰り返し出るケースも見られます。
最新手口では、画面表示だけでなく「繰り返し表示による常駐化」が特徴として挙げられます。
このように、サポート詐欺は年々巧妙になっており、落ち着いて仕組みを知っておくことが大切です。
サポート詐欺のよくある被害事例
編集部実際にどんな被害が起きているのか知ることで、身近な危険として気づけることがあります。
サポート詐欺では、偽の警告画面から不安を抱いた利用者が電話をしてしまい、そのまま金銭や個人情報を失うケースが一般的に報告されています。
ここでは、公的機関が共有している事例を参考に、特に多い三つの被害パターンを整理します。
どのケースも「焦り」がきっかけになりやすいため、落ち着いて行動することが大切です。
電話してしまったケース(有償サポート契約・電子マネー請求)
編集部偽警告に驚いて電話してしまう…その流れは誰にでも起こりえます。
偽のセキュリティ警告に表示された番号へ電話すると、相手から「ウイルス感染の確認のために手続きが必要です」と案内されるケースが多く見られます。
その後、数年間のサポート契約を名目に、クレジットカード番号の入力を求められたり、電子マネーの購入を指示されることがあります。
コンビニへ誘導され、電子マネーの番号を伝えてしまうと、返金が難しい状況に陥りやすくなります。
電話を切るタイミングを逃してしまうと、被害が雪だるま式に広がってしまうことが一般的にあります。
遠隔操作ソフトを入れさせられたケース
編集部画面を見てもらうだけと思って操作を許可してしまう方も少なくありません。
サポート詐欺では、電話の指示に従って遠隔操作アプリをインストールさせる手口が一般的に見られます。
インストールを許可すると、詐欺グループがパソコンを自由に操作できる状態になり、個人情報やログイン情報が閲覧されるリスクがあります。
そのままネットバンキングにアクセスさせられたり、不正送金につながる被害も報告されています。
遠隔操作の許可は、端末の中身をそのまま見せてしまうのと同じ状態です。
もしインストールしてしまった場合は、ネットから切断し、できる範囲でアンインストールやパスワード変更を行うことが大切です。
高齢者被害・高額支払い例
編集部家族や身近な人が被害に遭うケースも多く、早めの共有が安心につながります。
国民生活センターの情報では、高齢者が偽警告を信じてしまい、多額の電子マネーを繰り返し購入してしまう事例が報告されています。
一度支払うと「入力が間違っています」「追加の手続きが必要です」などと言われ、何度も購入を求められる傾向が見られます。
結果的に高額な支払いになり、数十万円の被害に発展してしまうケースも珍しくありません。
家族で情報を共有し、怪しい画面が出たときに相談しやすい環境をつくることが、被害を防ぐ大きな力になります。
偽セキュリティ警告画面が出たときの正しい対処法
編集部突然の警告画面は驚きますが、落ち着いて進めれば大丈夫です。
偽セキュリティ警告画面が出たときに最も重要なのは、画面に書かれている指示に従わないことです。
電話番号に連絡したり、アプリをインストールしたりすると、被害が一気に広がる可能性があります。
ここでは、パソコン・スマホそれぞれで安全に画面を閉じる方法を分かりやすく整理します。
焦らず、ワンステップずつ試すことがポイントです。
まず行うべきこと(指示に従わない・電話しない)
編集部まずは深呼吸して、画面の言葉に振り回されないようにしましょう。
偽警告には「緊急」「危険」「今すぐ電話」といった強い言葉が並ぶことが一般的ですが、これらは不安を煽るための仕掛けです。
表示された番号に電話すると、有償サポートや遠隔操作を持ちかけられる可能性があります。
どんな画面でも、慌てずに閉じる方法を試すことが安全につながります。
画面の閉じ方(ESC・全画面解除・タスク終了)
編集部操作ができなくなったように見えても、多くの場合は手動で閉じられます。
警察庁やIPAが案内している手順では、まず全画面化を解除してブラウザを閉じる方法が推奨されています。
パソコンの場合、次のような操作が役立ちます。
- ESCキーを長押しして全画面表示を解除する。
- ブラウザ右上の×ボタンでウィンドウを閉じる。
- Ctrl+Alt+Delete→タスクマネージャ→ブラウザを選択→タスクの終了。
画面が固まっているように見えても、これらの操作で閉じられるケースが一般的にあります。
もし閉じられない場合は、一度パソコンを再起動する方法も有効です。
スマホ版の対処法(タブ切替・ブラウザ終了など)
編集部スマホでも急に警告が出ると驚いてしまいますが、閉じる手順はシンプルです。
スマホの偽警告は、ブラウザの一つのタブで表示されているだけのことが多く、操作不能に見えても閉じる方法があります。
- タブ一覧を開き、偽警告のタブだけ閉じる。
- ブラウザアプリ自体を閉じる(スワイプで終了)。
- スマホを再起動してブラウザをリセットする。
通知やバナー風の偽広告をタップしたことがきっかけで表示されることもありますが、端末自体が壊れたわけではありません。
スマホでもパソコンでも、まずは「指示に従わない」ことが最大の防御になります。
サポート詐欺に遭ってしまった後の対応ステップ
編集部被害に気づいた瞬間はとても不安になりますが、順番に対応すれば被害を抑えられます。
サポート詐欺に遭った可能性があるときは、金銭面と情報面の両方で被害が広がらないよう、できるところから落ち着いて対処を進めることが大切です。
ここでは、すぐに行える対応から専門窓口への相談まで、時系列で整理して紹介します。
思い出せる範囲で状況をメモしておくと、後の手続きがスムーズになります。
クレジットカード・電子マネーの停止手続き
編集部支払いを止める行動は、早ければ早いほど効果があります。
クレジットカードで支払ってしまった場合は、カード会社へ連絡して決済停止や利用停止の相談を行うことが重要です。
電子マネーで番号を伝えてしまった場合は、管理会社に問い合わせ、停止できる手続きがあるか確認します。
どちらも早期に連絡することで、被害が拡大する可能性を下げられます。
状況を説明するときは、偽警告画面を見て支払ったことを落ち着いて伝えれば大丈夫です。
遠隔操作アプリなどを入れてしまった場合の対処
編集部アプリを入れてしまっても、順に対応すれば安全に戻していけます。
遠隔操作アプリをインストールしてしまった場合は、まずネットワークを切断して、相手が操作を続けられない状態にします。
次に、アプリや拡張機能を落ち着いてアンインストールし、必要に応じてスマホやパソコンの初期化を検討します。
ログイン情報を見られた可能性があるため、各種パスワードの変更も早めに行うことが大切です。
可能であれば、信頼できるサポート窓口に端末状態を見てもらうと安心です。
警察・IPA相談窓口への連絡
編集部専門窓口に相談することで、次に取るべき行動がより明確になります。
サポート詐欺に遭った可能性があると感じたら、警察相談専用電話(#9110)や最寄りの警察署に相談することが一般的に推奨されています。
画面が閉じられなかった場合や技術的な相談が必要な場合は、IPAの情報セキュリティ安心相談窓口に問い合わせる選択肢もあります。
相談時は、偽警告画面のスクリーンショットや支払い状況など、わかる範囲の情報をメモして伝えるとスムーズです。
早めに相談するほど、適切な対処につながりやすくなります。
被害を防ぐための事前対策
編集部日頃のちょっとした習慣が、サポート詐欺を遠ざける大きな力になります。
偽セキュリティ警告は突然現れるため、完全に避けることは難しいですが、日常的な対策で遭遇率を下げることは十分に期待できます。
ここでは、今日から始められる三つの基本対策を整理しました。
どれも時間をかけずに進められるため、思い立った今すぐ取り入れてみてください。
OS・ブラウザ・セキュリティソフトの更新
編集部更新を後回しにしがちですが、これが最も効果的な予防策です。
OSやブラウザ、セキュリティソフトのアップデートには、脆弱性の修正が含まれており、偽警告を悪用する仕掛けを防ぎやすくなります。
更新を放置すると、古いバージョンの弱点を狙われる可能性が高まり、偽広告や不正サイトに誘導されやすくなります。
自動更新をオンにしておくと、最新状態が保たれやすく安心です。
広告ブロック・通知設定の見直し
編集部広告がきっかけで偽警告が表示されるケースは少なくありません。
ブラウザやスマホの通知設定を見直すことで、不審な広告やポップアップからの誘導を減らす効果が期待できます。
特に、知らないサイトからの通知許可をオフにするだけでも、不安を煽る表示を避けやすくなります。
広告ブロック機能を利用することも、詐欺広告の表示リスクを抑える一つの方法です。
ただし、公式サービスまでブロックしないよう設定内容は慎重に確認しましょう。
家族・高齢者への共有・対策
編集部被害を防ぐには、家庭内での情報共有が大きな役割を持ちます。
特に高齢者は、画面に表示された不安を感じやすく、冷静な判断が難しい状況に陥ることがあります。
「怪しい画面が出たらまず家族に相談する」という共通ルールを作っておくと安心です。
実際の偽警告画面をスクリーンショットで共有し、どんな表示が危険なのか事前に知っておくことも役立ちます。
相談窓口一覧(全国対応)
編集部一人で抱え込まなくて大丈夫です。状況に合った相談先があります。
サポート詐欺に遭ってしまったかもしれないと感じたときは、信頼できる相談窓口へ早めに連絡することで、被害の拡大を防ぎやすくなります。
ここでは、全国どこからでも利用できる主な相談先を目的別にまとめました。
迷ったときは、まず身近な窓口へ問い合わせてみてください。
IPA情報セキュリティ安心相談窓口
編集部画面が閉じられないときや操作が不安なときに頼れる窓口です。
IPAの情報セキュリティ安心相談窓口では、偽セキュリティ警告の閉じ方や、パソコンの安全確保に関する一般的な相談ができます。
技術的な質問を丁寧に案内してくれるため、突然の表示に戸惑ったときに心強い存在です。
消費生活センター(188)
編集部お金に関するトラブルは、なるべく早く専門窓口へ相談することが安心につながります。
188(イヤヤ)でつながる消費生活センターでは、電子マネーの支払い被害やクレジットカード請求など、金銭面のトラブル相談を受け付けています。
支払いの状況やこれまでの経緯を伝えることで、必要な手続きの案内を受けられます。
返金の可能性があるケースもあるため、早めの相談が大切です。
警察相談専用電話(#9110)
編集部不安が強いときや緊急性があると感じたときに活用できる窓口です。
警察相談専用電話(#9110)は、サポート詐欺を含む各種トラブルに関する相談を受け付けています。
不安が続く場合や、相手から繰り返し連絡が来るようなケースでは、早めの相談が安心につながります。
最寄りの警察署へ直接相談する選択肢もあり、被害状況に応じて対応方法が案内されます。
まとめ:焦らず落ち着いて対処し、必ず専門窓口へ
編集部サポート詐欺は誰にでも起こりえることですが、落ち着いて行動すれば被害は抑えられます。
偽セキュリティ警告は突然表示され、不安を強く刺激するため、焦ってしまうのは自然な反応です。
しかし、画面の指示に従わないこと、電話番号へ連絡しないことが最も大切な対処です。
もし被害が発生してしまった場合でも、早めに支払い停止・端末の確認・パスワード変更を進めれば、被害拡大を防げる可能性があります。
そして、不安が残るときや判断に迷うときは、専門窓口に相談することで安全な対応につながります。
- 画面の指示に従わず、まずは落ち着くこと。
- 被害が疑われる場合は、支払い停止や端末対処を早めに進めること。
- #9110・188・IPAなど、信頼できる専門窓口に相談すること。

