突然届く「支払え」「裁判になる」「家まで行く」などの脅し文句…。
胸がギュッと苦しくなるような恐怖や不安を覚えることもありますよね。
でも大丈夫です。まずは深呼吸して、落ち着いて状況を整理していきましょう。
本記事では、脅しや不審な連絡を受けたときに「今どう動けばいいか」を、初めてでも迷わず進められるよう丁寧に整理しています。
脅しの連絡が来たときは、反応しない・証拠を残す・相談するが基本です。返信したり折り返したりすると状況が悪化することがあるため、まずは安全を確保し、冷静に対処していきましょう。
怖い気持ちを抱えたまま一人で判断するのは大変です。
このページでは、どこに相談すべきか、証拠の残し方、無視してよいケース・注意が必要なケースなど、必要な情報をまとめて確認できます。
- 脅し・恐喝メッセージの典型パターンと見抜き方
- 状況別の相談先(110/#9110/188)の判断基準
- 今すぐできる「安全確保」と「証拠保存」のポイント
あなたの安全を守るための手順を、やさしく・わかりやすくお伝えします。
一緒に順番に整理していきましょう。
脅し・恐喝の連絡が来たときに最優先ですべきこと
突然の脅しや恐喝の連絡は、とても不安になりますよね。
ですが、まず大切なのは落ち着いて身の安全を確保し、相手に反応しないことです。
返信したり、要求に従ったりすると、相手に「狙える相手だ」と思われてしまう場合があります。
焦って行動すると、被害が広がってしまうことがあります。まずは安全を最優先にしてください。
脅しのメッセージが来たときは、以下の3つを押さえておくと落ち着いて対処しやすくなります。
- すぐに返信・連絡しない
- 証拠を残しておく(スクショ・メッセージ・番号など)
- 危険を感じたら早めに相談する
危険性の判断基準とやってはいけない行動
脅しの内容に動揺してしまうのは自然なことです。
しかし、相手に反応すると、さらに連絡が続く場合があります。一般的には次の行動は避けることが重要とされています。
脅しのメッセージには、焦らせる言葉や不安をあおるフレーズが多く使われています。
深呼吸して、まずは「反応しない」という線を守る意識を持っておきましょう。
証拠として残すべきメッセージ・発信者情報
相談するとき、状況を正確に伝えるためには証拠が必要です。
次のようなものを保存しておくと、相談窓口でもスムーズに説明できます。
- メッセージ全文のスクリーンショット
- 発信者の電話番号・アカウントID
- 通話履歴(着信日時など)
- 相手に言われた内容のメモ
削除やブロックは、証拠を残したあとで行うようにしてください。
証拠がないと、相談時に状況を伝えにくくなることがあります。
メッセージを無視してよいケース/即通報すべきケース
脅しの連絡には、無視して問題ない場合と、放置が危険な場合があります。
次のように見極めると、判断しやすくなります。
無視してよいとされることが多いケース
これらは一般的に根拠がない脅しであり、反応しないほうが安全とされます。
すぐに相談・通報したほうがよいケース
暴力・危害を示唆するような内容がある
「家の近くまで行く」「職場に行く」など具体的な接触を示すもの
実際に訪問される・ストーカー的な行動がある
このようなケースでは、早めに相談することで、安全を確保しやすくなります。
状況に応じて、警察相談専用電話(#9110)や、緊急のときは110番へ相談が可能です。
怖かったと思いますが、一人で抱え込まなくて大丈夫です。
証拠を残しつつ、危険を感じたら早めに相談して、身の安全を守ってください。
脅し・恐喝メッセージの典型パターンと心理操作
脅しのメッセージには、よく使われる文言や、受け取った人を動揺させるための心理操作が組み込まれていることが多いです。
「よくあるパターン」を知っておくことは、冷静に対処するための大きな助けになります。
相手は「不安をあおって、急いで反応させる」ことを狙っている場合があります。
ここでは、脅しに使われやすい典型フレーズや、心理的に追い込むための操作について整理します。
当てはまるものがある場合でも、落ち着いて読み進めて大丈夫です。
よくある脅し文句の特徴
脅しメッセージには、受け手の不安を刺激する言葉が繰り返し使われます。
特に、次のような文言が多く見られます。
- 「未納料金があります」
- 「法的措置を取ります」
- 「裁判になります」
- 「財産を差し押さえます」
- 「今日中に連絡がなければ処理を開始します」
こうした文言は、あたかも実在する公的機関や企業を装って送られることもあり、名前やロゴが本物に似ているケースもしばしばあります。
「差押」「裁判」といった言葉は精神的な負担を与えるために使われやすいため、文言そのものに過度に反応しないよう意識しておきましょう。
個人情報悪用・差し押さえなど「よくある嘘」
脅しのメッセージの多くは、実際には根拠のない内容です。
一般的に、次のような「嘘」が多く見られます。
“あなたの個人情報をすべて把握している” といった断定は、多くが虚偽とされています。
- 実際には持っていない個人情報を「知っている」と言い張る
- 差し押さえに必要な正式手続きを無視した“即時差押”を匂わせる
- 公的機関を名乗り、実態のない部署名を使う
- 「身に覚えのない未納金」を理由に金銭を要求する
これらは、不安を強めるために作られた文言であり、実際には行われないことがほとんどです。
焦って反応しないよう、よくある嘘の特徴として覚えておくと安心です。
動揺を誘う心理テクニック
脅しメッセージには、相手を混乱させるための心理操作が組み込まれていることが一般的です。
特に次のような手口が使われます。
こうしたメッセージを受け取ると、冷静な判断が難しくなることがありますが、「これは心理操作かもしれない」と気づくことで落ち着きを取り戻しやすくなります。
もし心がザワっとした場合でも、あなたが悪いわけではありません。
相手はあえてそう感じさせる言葉を使っているだけです。まずは深呼吸して、1人で抱え込まずに相談を検討してください。
相談すべき窓口と、相談前に整理しておくべき情報
脅しや恐喝の連絡を受けたときは、状況に応じて適切な相談先を選ぶことが大切です。
「どこに相談すればいいのか」が分かっていると、迷わず行動でき、身を守りやすくなります。
相談前に、状況を簡単に整理しておくだけでも、窓口でのやり取りがスムーズになります。
ここでは、ケース別の相談先と、事前にまとめておくと役立つ情報を整理します。
どのケースでどこに相談すべきか
相談先は、緊急度と内容で使い分けると分かりやすいです。
危険が迫っている・命の危険を感じる場合
→ すぐに「110」へ
暴力・危害の予告、家の場所を特定されたような内容、実際の訪問があるなど、危険を感じる場合は迷わず110番が推奨されています。
緊急ではないけれど、不安がある・相談したい場合
「脅しに当たるのか判断がつかない」「どう対応すればいいのか不安」という場合でも相談できます。
警察官や相談員が状況を聞き取り、適切な助言を行ってくれます。
料金請求・ネット通販・身に覚えのない契約などのトラブル
→ 「188(消費者ホットライン)」へ
架空請求、ネット通販トラブル、契約まわりの不安などは、消費生活センターが対応してくれます。
若い世代の相談も多く、丁寧に聞き取ってもらえることが一般的です。
相談前にまとめておくべき情報リスト
相談先では、あなたの状況を正確に把握するためにいくつか質問されます。
事前に情報をまとめておくと、スムーズに伝えられます。
- 脅しの内容(メッセージ全文・電話の内容)
- 受信日時・回数
- 発信者の番号・アカウントID
- スクリーンショットなどの証拠
- 不安に感じている点
まとめた内容はスマホのメモに残しておくと便利です。
窓口で聞かれたときに口頭で説明しやすくなります。
警察相談窓口(#9110)の活用ポイント
#9110は、緊急ではないものの「不安」や「相談したいこと」があるときに利用できる窓口です。
相談内容に応じて、アドバイスをもらえたり、必要な場合は警察署での相談につなげてもらえることがあります。
非通知設定された番号からの脅しや、SNSでの嫌がらせなども相談対象です。
「こんな内容で相談していいのかな…」と思う必要はありません。
少しでも不安があれば、早めに相談してみてください。
あなたの安全を守るための窓口なので、遠慮せずに活用して大丈夫です。
警察・公的機関に相談したあとの流れ
相談を考えたとき、「相談したらどうなるのかな…」と不安に感じることは自然なことです。
あらかじめ流れを知っておくと、安心して行動しやすくなります。
ここでは、警察や公的機関に相談したあと、一般的にどんなサポートが行われるのかを整理します。
相談は“状況を整理する最初の一歩”として活用できます。迷っている段階でも相談が可能です。
警察の聴取〜対応までのステップ
警察に相談すると、まずあなたの状況をしっかり確認するための「聴取(聞き取り)」が行われます。
一般的には次のような流れで進みます。
- 脅しや連絡の内容、時系列の確認
- 保存した証拠(スクショ・履歴など)の確認
- あなたの不安点・危険を感じる場面のヒアリング
- 必要に応じて記録化(相談受理番号など)
- 相手への注意喚起や、状況に応じた助言
相談内容に応じて、警察署で相談記録が残されることがあり、後からの相談にも役立ちます。
また、危険性が高いと判断された場合には、必要な対策を案内されることもあります。
消費生活センター・188の支援内容
料金請求や契約トラブル、インターネット関連の問題については188(消費者ホットライン)が窓口になります。
消費生活センターでは、中立的な立場からあなたの状況整理をサポートします。
特に若い世代の相談も多く、親身に話を聞いてもらえることが一般的です。
- 相談内容の整理(状況の棚卸し)
- 事業者との交渉支援(必要に応じて)
- 契約内容の確認サポート
- 他の相談機関(法律相談など)の案内
脅し文句に関連して料金請求や契約が絡むケースでは、188のサポートが特に心強い存在になります。
弁護士や関連機関へつながるケース
相談内容によっては、より専門的な支援が必要になる場合があります。
そのような際には、相談窓口から弁護士や専門機関に案内されることがあります。
紹介された先では、より踏み込んだアドバイスや、必要に応じて法的手続きの相談が行われます(ただし、ここでは一般的な流れの説明であり、特定の判断を断定するものではありません)。
「相談したらどうなるか分からない」という不安を少しでも減らすために、こうした流れを知っておくことが安心につながります。あなたの安全を守る支援として、気負わず活用してみてください。
被害を防ぐための日常的なリスク対策
脅しの連絡を受けないためには、日頃から「情報を守る」「不審な連絡を入りにくくする」環境づくりが大切です。少しの工夫で、トラブルのリスクを大きく減らすことができます。
日常的な対策は、“今できることから始められる”のがポイントです。
ここでは、今日から実践できるリスク対策を3つの視点でまとめています。
個人情報の取り扱いとSNS設定
SNSの使い方ひとつで、個人情報が意図せず漏れてしまうことがあります。
公開範囲を調整し、見られたくない情報を守ることが重要です。
- プロフィール公開範囲の確認(全体公開 → フォロワーのみに)
- 電話番号・メールアドレスの公開設定をオフにする
- 特定されやすい投稿(学校・勤務地・住所が分かる写真など)を控える
- 知らない相手からのフォロー要求・DMは受け取らない設定にする
電話・SMS対策(迷惑電話設定など)
迷惑電話や怪しいSMSは、スマホの設定やアプリを使うことでかなり減らせます。
特に、知らない番号からの着信や、怪しいURL付きのSMSは開かないように注意が必要です。
- 迷惑電話フィルタ(キャリア標準機能)をオンにする
- SNS・SMSの迷惑メッセージ自動判定をオンにする
- 不審な番号は登録せず、着信拒否リストに追加
- 知らない番号に折り返さないルールを徹底する
見覚えのない番号からの着信に折り返すと、相手に「反応した」と認識される可能性があります。
スマホの設定は一度見直すだけでも効果がありますので、時間があるときにチェックしてみてください。
家族・職場と共有しておくべきルール
脅しの連絡を受けたとき、一人で抱え込むと判断が難しくなりやすいものです。
家族や職場と、連絡が来たときのルールを共有しておくことで、冷静な対応がしやすくなります。
- 不審な連絡を受けたらすぐ相談する
- 一人で判断せず、必ず誰かに見せる
- 返信・折り返し電話を「勝手にしない」ことを徹底する
- 必要に応じて警察相談(#9110)や公的窓口を活用する
あらかじめ共有しておくことで、あなたも周囲の人も落ち着いて対応しやすくなります。
できることから一つずつ進めて、日常的に安全な環境を整えていきましょう。
まとめ
脅しの連絡を受けたときは、とても不安になりますよね。
ですが、基本の行動を押さえておくことで、被害を広げずに落ち着いて対処できます。
- 相手に反応しない(返信・折り返しをしない)
- 証拠を必ず残す(スクショ・履歴・相手情報)
- 不安を感じたら早めに相談する(#9110・110・188)
脅しの連絡は、一人で抱え込むほど判断が難しくなりがちです。
警察相談(#9110)や公的窓口は、迷っている段階でも利用できますので、負担を感じたら遠慮なく頼ってください。
また、SNS設定の見直しや迷惑電話対策など、日常的なリスク対策を続けることで、脅しの連絡そのものを受けにくくなります。

